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2014劇団だっしゅアトリエ公演「(株)ドリームトラベルin上海」追憶日記

稽古を始めてから4ヵ月、そして1週間おきに3週連続公演という、とっても長くとっても不規則な日程で行ってきました、劇団だっしゅ大感謝祭2014!
おかげさまで、本当にたくさんのお客様に足を運んでいただいて、ほとんどのステージ満員御礼という夢のような状態でした。
あらためて、ご来場頂いた皆様、応援して頂いた皆様、ご尽力頂いた皆様に感謝いたします。
ありがとうございました!!

さてさて、記憶が薄れていきつつありますが、恒例の追憶日記です。
自分の芝居造りの記録のためにも、つらつら書き連ねますので、長文となる予定です。
お時間のある方は、どうぞお付き合いくださいませ!

今回の作品は「(株)ドリームトラベルin上海」。
4年前のアトリエ公演でも上演した作品でした。
劇団だっしゅとしては、4回目の上演になるのかな?
出演者に女性が多かったというところからのチョイスだったかと思うのですが、4年の歳月を経て再会する物語は、懐かしくもあり当時の自分の未熟さと、それでも必死だった思い出なんかも引っ張りだされて面映ゆくもあり。
特に、前回は直前に他の客演の舞台もあったりして、稽古の多くの時間をかけもちで取り組んでいたから、今回よりもずっと時間的には厳しかったはずなんだな。

さて、ざっとあらすじを。
こちらは、4年前に上演したこの作品を観劇してくれたマブダチ・ユーコが書いてくれたあらすじです。
とっても的確でわかりやすいので、今回もコピらせてもらいました!

↓↓↓↓↓↓
現代、2010年のとある街。失恋してしまった女の子、琴乃のことをなぐさめるべく、彼女の親友である葉子が強引に傷心旅行を企画します。
行き先を考えているところに現れたのは、ナゾのツアコン、アンリ。
激安グルメプランに釣られるように、あれよあれよという間にこのアンリに連れられて来られたのはなぜか、1936年、日中戦争勃発直前の上海。
そしてそこに居たのは、なぜか琴乃や葉子の親しい人たちとそっくりな姿をした日本人実業家や中国人ジャーナリストら。
そこに上海で屈指のナイトクラブの従業員やホテルのオーナーたちも加わり、ドタバタの人間模様が繰り広げられるうちに、かの盧溝橋事件が起こり…。

琴乃と葉子はなぜここに連れてこられたのか?
彼女たちの干渉によって、歴史が変わるのか?

過去と現代の人間が交差する場となってしまった、開戦直前の華やかなりし不夜城、上海。
その裏にある、名も無き人間たちのささやかで哀しい、だけどたくましい生活が描かれた作品
↑↑↑↑↑↑
(あらすじだけでなく、4年前の公演全体へのレビューが読みたい方はコチラから!
4年前に私がアンリさんを演じた時のイメージイラストもありますよ♪
http://blog.pathologos.oops.jp/?eid=1421347)

そして今回はタイムトラベルの出発点となる“現代”が、2014年となるわけですね。

アトリエ公演は「若手公演」と銘打つだけあり、本公演ではふられないような役どころを与えられることが多いです。
今回は、ワークショップから参加してくれるだっしゅ初めての客演さんもたくさんいたし、特にその傾向が強かった。
ベテランの先輩方は出演されなかったり、スタッフとして力を尽くしてくださったりするので、今回の出演者の中では私はけして「若手」ではなかったのですが。

頂いた役は、現代では「華南飯店(ホテル)の従業員」。
2014上海1

1936年では「ナイトクラブモーニングスターの花形ダンサー」。
2014上海2

麗紅(りぃほん)でした。
中国人サイドで繰り広げられるストーリーのメインとなる人物。
葉子が「主人公」、琴乃が「ヒロイン」だとすると、麗紅は「裏ヒロイン」と評されたりします。
2014上海3

私、真ん中の方の役あんまり得意でなくて。
脇でおいしいとこもらってくほうが好きで。
さらに、普通にやってるつもりなんだけど「腹黒そう」「裏がありそう」と言われることが多い芝居の質で。

特に、麗紅は理屈ではなく感情で動いて感情でしゃべる人。
「素直な感情表現」てのが苦手ジャンルの私には、とっても予想外の役でした。
(正直、「若い」ことが必要な役どころでもあったしね!!)

「花形ダンサー」の肩書通り、短いものですがダンスシーンがありました。
ふわふわの羽根扇子と羽根ショールで、ロングのチャイナでヒールで踊りました。
運動神経が下方に人並み外れている私なので、ダンスはとーっても苦労しました…。ミュージカル経験者のはずなのに。。。
でも、ダンスは好きなんですよ!だから苦労はしたけど、楽しかったです。

衣装は、ロングのチャイナドレス。
2014上海4
2014上海5

先輩からお借りしました。
ちょっと…いや、かなり部分的に布が余るところがありまして、前回公演「ID」と同じくかなり胸を盛りました。
そして今回新アイテムでお尻も盛りました。
胸がある程度ある人で、お尻が貧弱な人ってあんまりいないみたいなんですよね。
ウエストや肩や腕は本来の私のラインで薄っぺらガリガリなので、出っ張るべきところを出っ張らせるとまるでフィギュアの様な体型になりました。
…こんな体型、リアルにはいない。。。
でも、スタイルを底上げする事は、「花形ダンサー」として舞台に立つのに、自信をつけてくれました。

そして、今回座長から与えられていた壁が、「自分から役に入っていくのではなく、役を自分にひっぱってくる」造りをするということ。
あと、「凛とした強さを出せるのは知ってるから、柔らかい強さをもった人を造ってみて」と言われていました。
普段は作品の中の立ち位置やセリフに、一つ一つ形を作って、その中に自分を当てはめて、稽古を重ねるうちに感情を伴わせていくというアプローチをします。
今回はそれをせずに、なるべく素のままの自分で立って、周りからもらうものを受けてその場で動く自分の感情で役をつくっていくというアプローチをやってみました。

家で自分で稽古をする時も「こういう言い方をしよう」ではなく、ひたすら全部のセリフを頭で流して流れとセリフを覚えるだけ。
どういう感情を乗せるかは、稽古場で自分の中に発生したものに委ねる。

やったことのないやり方なので、とても難しかった。
特にクライマックスの激高した末みんなの中を飛び出していくシーンは、
感情に任せてセリフを吐くと「苦しそうで何て言ってるかわからない。そんなに声を作らないで。喉を締めないで」というダメ出しが繰り返されました。

でもねー、自分自身、感極まるときは喉が閉まってああいう声が出るのですよ。自然なのですよ。
それを「聞こえるように、喉を開いて」というのは逆に「声を作らないと出来ない」ことで。
結局、稽古期間の最後半月くらいで、それまでやらずにいた「どのセリフをどういう風に言うか」の設計図を書きました。

それに沿ってやってみたところ、座長からも「そのラインで進めて」とOKが出て。
内心「なーんだ、結局いつものやり方でOKが出るんじゃないか」と思いましたが、最初からそれをやらずに、役の理解が深まって感情が乗るようになってからやったというのが大事なことだったのかなと、振り返ってみると思います。
普段のやり方でつくるよりも、麗紅の芯はしっかりとしたものが出来たのかもしれません。

あと特筆するとしたら。劇中の麗紅は行動理念が「恋愛感情」が上位に来るということかしら。
私、こういう役あんまりやったことありません。
そして、個人的に「恋愛感情なんて大いなる錯覚だ」と思っているので、それに振り回されて、周囲も大いに振り回して、最終的に自ら命を断ってしまうなんて。

ダンサーとして人気があるからって、オーナーやマネージャーから愛されているからって。
許されないくらい、身勝手な言葉と態度で周りの人を傷つけたり振り回したり。

まるで理解できないし、共感できないし、ぶっちゃけ嫌いなタイプでした。

最後まで好きにはなれなかったかもしれないな。
でもそれは、麗紅自身が自分のことそんなに好きじゃないんだろうなという気もしていて。
それは、田舎者コンプレックスから来ている部分もあり、認めたくはないけれど幼い日に親に売られて上海に連れて来られたというトラウマもあり。
自己肯定が、なかなか難しい人だったんだろうなと思うのです。
そんな人が唯一救いにしていた恋人と引き離されて、大恩人であるとはいえオーナーの第三夫人となることを求められて。

それに応えられない自分、周りの人の愛情もしっかりわかっているけれど素直に受け止められない自分が許せなくて…
どういう判断をしても自分も周りも苦しくて、それなら自分なんていなくったっていいんじゃないかなんて思ってしまって。

衝動的に選んでしまったのが、川に身を投げるという悲劇だったのではないかなと。
私の中では結論づけました。

だから、理解はできるし深く深く同情もするけれど。
共感はできなかったかな、最後まで。
死んだらおしまいだよ、麗紅。って思ってました。

ですから、エピローグの田舎娘の麗紅は、親にも売られず自分の意志で自立するタイミングであのメンバーのところに現れたら…というパラレル設定のつもりでやりました。
2014上海6

台本上では田舎者の訛りは東北のズーズー弁でしたが、私自身愛着があってリアルに訛れる北海道弁に変更。
イメージなのですが、東北弁は内向的、北海道弁は大陸的なイメージを出しやすい気がしているのもあります。
おおらかで、あけっぴろげで、図々しくて。
そんな、北海道弁らしさが出せるように、セリフを大幅に足しました。
「北海道弁」どころか「新千歳空港」なんて地名を入れてしまって、完璧に北海道出身の人にしてしまいました。

いろんな方から、「最後の田舎娘はとても楽しそうでのびのびやっててよかった」と言っていただきました。
だって、後半の麗紅、ずーっとウジウジしてるかイライラしてるかなんだもん!
稽古場でも、稽古期間もその感情をずっと持ち続けていると正直とってもツラかったのです。
その溜まったフラストレーションのはけ口があの田舎娘。

衣装でユーコが編んでくれた苺のストローバッグも持てたしね!

初日の公演で、「その眼鏡が悪いわよ!」と眼鏡を奪われた時に、客席から小さく「おおおお」と声が上がりました。
あとで聞いたら、まさか麗紅と同じ役者だとは思わなかった、とのことで。
衣装も違ってるし、牛乳瓶底眼鏡をしているとはいえ、そこまで雰囲気を変えて演じ分けられたのはガッツポーズでした。
今回は、かなり「役を自分にひっぱってくる」造りをしましたが、本来やっぱり「役に自分が入っていく」造りをしたくて芝居をしているので、別人に見える役作りが出来たということはとても嬉しいことなのです。

でも、基本的には自分自身に寄せて芝居を造ったので、「役が抜けた喪失感」があんまり無いのも自分の感覚としては珍しいかな。
3週間、週末ごとの本番というのも、とても大変でしたが1週間ごとに自分の中で煮詰めていく作業ができたのは面白かったです。

ああ、すっかり長くなった。

ワークショップからの初参加の客演さんもたくさんで、中には人生初舞台の人もいて。
出演者の中で、経験値的にも年齢的にも上のほうだったことを考えたら、もっともっとやらなきゃいけないことはあったなと思います。
でも、今回も素晴らしい出会いがたくさんありました。
若手の劇団員たちにも、とてもいい刺激と経験になったと思います。

ありがとうございました。
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次は、10月の劇団だっしゅ本公演!
よりパワーアップしていきたいと思います。
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テーマ : 演劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

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舞台出演情報

【客演情報】
劇団五○鬼(ごじゅっき)
『なんどのあわせ』

2017年11/23(木)~28(火)
北池袋新生館シアター

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プロフィール

みみね

  • Author:みみね
  • 本庄 美峰
    (ほんじょう みみね)
    6月10日生まれ、双子座B型。

    日常的なつぶやきはTwitterにて。
    アカウント【_mimine_】でやっております。

    フリーのMC・ナレーター・声優として活動中です。出演依頼、受付中!
    2010年2月1日より、劇団だっしゅの劇団員となりました。
    舞台出演も、精力的に頑張っていこうと思います。

    週末・祝日はキャラショーの「おねえさん」として、全国のステージに出没してます☆

    スパム的なコメント、公序良俗に反する宣伝コメントは削除させて頂きます。ご了承ください。
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