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~追憶日記~ 「Tokyo Battle Royale Japan」

劇団だっしゅアトリエ公演 「Tokyo Battle Royale Japan」
たくさんの応援を頂きまして、無事に終幕しました。
長くなりますが、いろいろ含めた追憶日記をば。

tbrjロゴ

「劇団だっしゅ感謝祭」と銘打ってのアトリエ公演もこれで3回目。
今までは過去作品の再演で、若手中心に本公演ではまだ難しいような役柄の挑戦などをしてきましたが…
今回は新機軸!
作・演出を権俵兄弟から若手へと移しての公演でした。
作演が変わると、やはりガラリと作風が変わるものですねー。
ほぼいつものだっしゅメンバーが出演しているのに、だいぶ違った面をお見せできたのではないでしょうか。
(でも、おしらせ君の乱入などはいつも通りだったり…不思議なMIX感でしたね)

ざっくりとあらすじを。

1年の終わりと始まり…大晦日と元日のはざま。
そこは、大晦日のさらに先、その名は「メガ晦日」!!
外の世界での時間はとまったままのその世界では、47都道府県の化身たちが、その土地の名産や観光地を技に変え、唯一の生き残りをかけてのバトルロワイヤルを繰り広げていた。

2010年のメガ晦日に、記憶を無くした状態で放り出された「栃木」。
戦いに巻き込まれつつも、「相打ちすることで、全員無事にメガ晦日脱出」という理想を掲げる神奈川をリーダーとする、「東京」「埼玉」「千葉」と仲間となり、行動と共にすることになる。
関東チーム

お人好しで平和主義の栃木の言動に、東京たちも影響を受けつつ、西日本各県の賛同を得て同盟を広げていく。

その前に立ちはだかるは、「北海道」をリーダーとする東北六魔天、そして関東を離脱した「茨城」「群馬」!!
北海道チーム


栃木の消えた記憶の謎や、すべての黒幕である北海道の真の狙い…そしてメガ晦日の本来の存在意義とは…!?

北海道チーム2

という、全力で異世界・擬人化ファンタジー、しかもバトルものでした。
普段リアリティを重視した社会派(下ネタ)芝居をやっているだっしゅメンバーには不慣れなジャンル、難しい表現方法満載の作品でした。
さらに台詞まわしが難解!
時代劇調であったり、劇画調であったり、およそ日常会話では使わないような言いまわしの連続です。

私は一応、普段からお仕事でそういう台詞まわしを使う機会もあるのでまだ慣れているのですが、慣れないメンバーはその言葉を血の通った自分の「言葉」にするのにとても苦労したようです。
その証拠に、今回は皆、台詞を覚えるのが平均的にとても遅かったです。
台本を手から話せてからの稽古の積み重ねがあってこそ、関係性が生きてきたり、全体を広い視野で見渡せたりするので、それが少ないのは大きな不安点でした。

今回の私の役は、黒幕・北海道様でした。
見るからにラスボス。穏やかそうな口調だけど、絶対一番強いし怖いヤツ。
そんな立ち位置でした。
北海道様1

明らかに「こいつがラスボス」をわかる構成での登場だったので、典型的なラスボスより、もう一歩先の、お客さんの予想をひっくり返せるラスボスを目指しました。
途中、収録した東北六魔天とのかけあいではありましたが、舞台上にいる役者は私一人きりでのなが~いシーンと長台詞がありました。
時間にして約8分。ちょっとした1人芝居でもあり得る尺ですよね…。
収録音声との掛け合いであるとは言え、どうしても一人きりの絵面で単調になってしまいがちなシーンでしたので、お客さまをなるべく飽きさせないように工夫しました。

私の持ってる役柄の引き出しをかなりフルオープンで使ったかも。

その工夫の数々と「北海道」という1つの約を融合させて成立させるために、演出さんと相談して作ったベースは「多重人格」でした。
短いセンテンスで、細切れな沢山の人格が顔を出す。
別人格なので「私の声帯」という1つの楽器を使ってはいるけれど、発声の仕方や呼吸のリズムなど、極力ギャップがあるトーンや音程を組み合わせました。

それらが出たり入ったりする様が、一段高いところからの余裕やおちょくりにうつったらいいな、と。
そして、その多重人格にまで歪んでしまった北海道のすさんだバックボーンなどが透けて見えてくれたらいいな、と。

劇中、「東京」は強いってだけで騙されたりひどい目にあってきた、という台詞がありました。
だから東京は仲間である関東勢の中でも、少し斜に構えたところがあり、栃木にも心を開いていなかったのですが。

それはきっと北海道も同じで。
ひどい裏切りに何度もあい、でも関東には平和主義者の栃木がいたから、東京はここまで歪まずに済んだのかな、と。
海で断絶され、本当に親しい隣人がいなかった北海道は、その身と力を守るために、幾重もの人格の仮面で防御するようになったのかな、と。

その辺りを、かーなーり考えてバランスに気をつけながら作った今回の役でした。

考えすぎて、いつか自分の作った感情の流れのラインを追うという作業に重きをおいた芝居になってしまった部分もありました。
特に初日。
いわゆる及第点はとれたような芝居だったかもしれないけど。
しかし、舞台の上で生きて、魅力的だな、何か惹かれるな、という人間臭さのある役かと言われたら…そうではなかったかもしれません。

そして、初日の夜に団長からけっこう深いアドバイスを頂いて。
本番中にはダメ出しや芝居の感想なんかは、めったにくれない団長なのですが。

一晩いろいろと考えて、楽日である2日目は意識を変えて肩の力を抜いて。
“「北海道」としてその瞬間を生きること”を一番大事にしてやってみました。

結果、確かに違う手応えがありました。
団長からも「悔しいけど面白かったよ、今日のお前の芝居は」という、もしかしたら最大級の賛辞をいただきました。

段取りや台詞量や感情の流れの複雑さ(自分でつくったんだけど)を守りすぎていたのかな。
結局、生きた芝居にするのは出たとこ勝負でその瞬間に感じたものを出していくことなんですよね。
わかってるし、いつもやろうとしてるんですけどね。

でも、出たとこ勝負でもきちんと役として成立させられたのは稽古期間中にバランスとか引き出しとか色々考え尽くしたから、なわけですしね。
私の苦手としているリアリティを、こんな非現実的なファンタジーの役柄でも、少しはできるようになったのかな。
ファンタジーであっても、そこに流れる感情が観ている人の共感を得る、胸をうつものであったら、リアリティは出てくるものなのかもしれません。

紆余曲折の稽古期間、役作りでしたが楽しかったな。
愛しい役を作ることができました。
悪役…いえ、敵役ではありましたが、魅力的と思ってもらえる北海道様に、少しはなれたかと思います。

北海道様2



今回はほぼほぼ劇団員での公演でしたが、けっこうギリギリなタイミングでチームまんまるで共演した永江喜美子ちゃんに客演してもらうことになりました。
まんまるの公演で、私が劇場に入ってから声を潰して、2日目から役の1つを代わってもらった、あのきみちゃんです。
恩返しどころか、また沢山助けてもらっちゃった。

そして、MVPと、私の“相手役”は音響さんです。
収録した台詞ですが、私の芝居や台詞の間をしっかり汲んで、六魔天の台詞を出して頂きました。
みんなが繰り出す「技」のSEも、こだわりぬいて作って頂きました。
あの音に助けられて、どれだけ迫力が出たことか。
あんな非現実的な技たちを、実際に「こんな風なんだろうな」と想像できるところまで見せられたのはひとえに音響さんのお陰です。

もちろん、それ以外のスタッフとして支えてくださった皆様も。
共演者の皆様も。

応援してくださった、見に来てくださった皆様にも。

心からの感謝で、追憶日記を締めくくりたいと思います。

ありがとうございました!!


追伸。
北海道様、4月下旬にリアルに北海道へと向かいます。
帰省です。
帰る?還る??と一人で楽しくなってしまいましたとさ。
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テーマ : 演劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

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舞台出演情報

【客演情報】
劇団五○鬼(ごじゅっき)
『なんどのあわせ』

2017年11/23(木)~28(火)
北池袋新生館シアター

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プロフィール

みみね

  • Author:みみね
  • 本庄 美峰
    (ほんじょう みみね)
    6月10日生まれ、双子座B型。

    日常的なつぶやきはTwitterにて。
    アカウント【_mimine_】でやっております。

    フリーのMC・ナレーター・声優として活動中です。出演依頼、受付中!
    2010年2月1日より、劇団だっしゅの劇団員となりました。
    舞台出演も、精力的に頑張っていこうと思います。

    週末・祝日はキャラショーの「おねえさん」として、全国のステージに出没してます☆

    スパム的なコメント、公序良俗に反する宣伝コメントは削除させて頂きます。ご了承ください。
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